時代に伴うコミュニケーションの変化とは

【時代に伴うコミュニケーションの変化とは】

現在の変化の激しい時代のなかで、企業が時代の変化に対応していかなければ、人も集まらなくなり、成長や発展もしなくなります。

では、コミュニケーションは、時代によって変化しているのでしょうか?

プレジデント社が全国のビジネスパーソン1000人に対し、「職場の声かけ」というテーマで、2018年12月アンケート調査を実施したところ、「職場で上司が部下を叱る行為を目にする頻度は」という設問では、「頻度が減っている」が58.8%というデータが出ており、なんと半数以上になります。(参考:PRESIDENT 2019.2.18号)

最近では、上司にとって、部下からパワハラだと思われる事で、相手との接し方に悩んだり、コミュニケーションの取り方が上手くいかないと感じる人も少なくないと思います。今の40代、50代の世代からすると、上司から頭ごなしに叱られたり、理不尽な思いをして教育を受け、社会人として下積みを経験した人が多いのです。

その世代の人たちが部下に対して自分たちの時と同じようなコミュニケーションを取ってしまうと、トラブルが起きてしまう可能性は高くなります。

特に今の20代、30代の価値観は、「自分の存在」を大切にしています。

自分で情報発信ができる時代、自分が成長できる環境、人と関わりたい、自分や家族など自由な時間を大切にしたい…etc.
世代によっても価値観の違いで関わり方に大きく左右されることが分かります。
相手が大切にしていることを常日頃から感じ取れ、知っているかどうかでコミュニケーションには差が出ます。
たとえば、部下が遅刻してきたときにどの部下に対しても、同じような言葉がけをしていませんか?20代、30代の部下がどんな「自分の存在」を大切にしているのか、知っているのと全く知らないのでは、その普段の何気ない言葉に差が出るのです。

近年、企業にとって、働き方改革や人材流動化に伴う優秀な社員の維持、将来の重要戦略となる若手社員の確保が必要とされている中で、管理職のコミュニケーションによる職場のストレスや人間関係のトラブルは避けたいものです。

激しい時代の変化に対応していくためには企業の変化と、管理職が常日頃、どんなコミュニケーションを取っているか、が鍵になります。
新時代のリーダーとして管理職に求められているのは、従来の支配型リーダーではなく、輪の中心となるリーダーとなり、メンバーの主体性を引き出していく組織をつくること。コーチングを土台とした、信頼関係で成り立つ組織づくりに今注目を集めています。

TCS認定コーチ
奥野 公巳彦