新しい時代、令和がスタートしました。
ゆとり世代の社員もついに30代を迎えたにも関わらず「最近の若いヤツはどうなってるんだ?」とついぼやいてしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、「ゆとり世代」への安易なレッテルは百害あって一利なしという意見もあるくらいで、
(参考:DIAMOND online https://diamond.jp/articles/-/4274)
明治、大正、昭和、平成、令和との5世代が入り混じりるこれからの時代は、互いの違いを受け入れ、活かしあえる人がいる組織が伸びていくのではないでしょうか。
普段あまり意識することがないかもしれませんが、人との違いは、会社だけでなく、些細な日常の中でも多く溢れています。
ある日、私が友人と食事に行った時、対応してくれた店員さんの表情についての話になりました。
私は、「マニュアルに書いてあるような笑顔が、機械的な感じがした。」という感想。
友人は、「接客のプロに徹している感じがした。」という感想。
型から外れないから、嫌な思いをしなくてすむので良いという理由でした。
私はまず、友人の感想を聞いて、標準的なので間違いはない、そういう受け取り方もあるな、と納得しました。
そして自分が、型にはまらない、その人らしさが感じられる対応マニュアルを超えてほしいという期待をしていることにも気づきました。
感じ方が同じ人と接すると、共感が生まれ安定はありますが感じ方が違う人と接すると、「人とは違いがある」と気づかされ、考え方の広がりが生まれます。
私から見たら相手の受け取り方は違うし、相手から見たら私の受け取り方が違う。
このような違いを、もしそのまま受け取れず、自分基準の良い悪いで判断してしまう人ばかりになると、社内でのコミュニケーションは、社員同士ぶつかることが多くなりますし企業全体では、新しい価値が生まれにくくなります。
感じ方だけではなく、言葉の捉え方でも同じことが起こっています。
例えば、「早くしてね」の「早く」は、Aさんにとっては5分以内、Bさんには1日かもしれません。
ですから、話の中で起きる互いの受け取り方の違いを確認して違いをすりあわせていくことが必要です。
伝える側からだと「資料の修正を早くお願いします。」から「資料の修正を《30分以内》でお願いします。」 に言葉を変えて伝えることもできます。
受け取る側からだと「資料の修正を早くお願いします。」と言われたら、「いつまでですか?」と内容を確かめることができます。
少し意識するだけで、互いの受け取り方のズレが起きるのを防ぐことにもなります。
しかし、私たちはつい、自分には当たり前のことが相手には当たり前ではないということを忘れがちです。
例えば相手が外国の方だったら、文化が違うというところから、相手を理解しようとし、違いを面白がることもできるかもしれません。
一方で日本人同士だと、「相手は自分と同じはずだ」という前提から会話をしがちで相手との違いを受け入れられなくなるのかもしれません。
冒頭でお伝えしたとおり、令和の時代は5世代が入り混じりますます多様化が進むため、その違いの幅が広がることが予想されます。
今の時代でも、コミュニケーション手段そのものであれば生まれた時からパソコンや携帯が生活の中にある時代と手紙や固定電話が主流の時代では、前者は、メールなどで文字による表現が得意な人が多く後者は、電話や対面の方が得意な人が多いことが想像できます。
そして、コミュニケーションの大元にある、価値観や感じ方についてもランドセルの色が、男の子は黒、女の子は赤と決められていた時代に生まれた人と、カラフルな色の中から選ぶ時代に生まれた人では、考え方や捉え方の枠も違います。
令和生まれはまだ0歳、10年もすればAIが生活の中に共存しているのが当たり前になるかもしれません。
そんな時代に育った彼らが社会で働いているときには、どんな価値観を持ちながら、どんなコミュニケーションを取っているでしょうか。
そんな彼らと、どちらが良い悪いで決めてしまう人が多い組織と、それぞれの違いは互いに新鮮でおもしろいと捉え、多方向からみることができる人が多い組織とでは、どのような差が出てくるでしょうか。
人間行動学のスペシャリストであるドクター・ジョン・F・ディマーニ氏も
「ほかの人の価値観を大切にすることが、結局は 自分のミッションを達成することに役立つ」とも言っていますが
(参考:DIAMOND online https://diamond.jp/articles/-/16172)
これからの時代は、その人の経験・考え・思いを引き出して活かしていけるリーダーが増えれば、人との違いを強みにすることができ、その人自身が発展でき、ひいては組織が発展する可能性も広がる、、、とも言えるでしょう。
私たちTCS for companyでは、企業様向けに「個の違いを活かして、能力を引き出すコミュニケーションができる」
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TCS for company
TCS認定コーチ
滝玲子