会社の採用費がなくなるとき

会社の採用費がなくなるとき

厚生労働省から発表された平成30年6月の有効求人倍率は1.62倍となり、平成21年の0.46倍から右肩上がりで上昇し続け、昨今の売り手市場の傾向は著しく、まだまだ止まる様子が見えません。

採用コストも膨大になっていく中、一人採用するのに100〜200万も当たり前と言われるようになってきた今の時代、企業様から多く頂くご相談の一つが「社員の方の離職を減らし、いかに定着率を上げていくか?」ということです。

良い人材を採用することが以前に比べ難しい状況にある中で、今いる社員を如何に育成していくか、そして、会社に対する帰属意識を高めていくことができる環境造りが大きなポイントになってきているように感じます。

企業の離職率を減らす、リファラル採用

そこで今、注目されているのが「リファラル採用」というものです。

〝リファラル〟とは、〝紹介・推薦〟という意味があり、社員の方の人脈や繋がりから適任者を紹介してもらうという制度で、欧米では主流となっている採用方法の一つです。「縁故採用」との大きな違いは、紹介者が有力者であることによる圧力によって採用の可否に影響がないこと。〝リファラル〟で紹介された紹介者は、通常の選考過程を経て公平な判断の元、採用の合否を出すことができるのです。

リファラル採用が機能するようになることで、採用費を削減し、優秀な人材を獲得する可能性も大きく広がっていくことで、これを取り入れている企業も増えてきているのですが、このリファラル採用を実現していく為に欠かせない大切はポイントの一つが、社員がその会社で働くことに誇りを持てているかどうか?です。

日々、仕事における成長ややりがいを感じることができている。一緒に働く仲間との繋がりを感じながらチームとして、一人ではなし得ることのできない成果に向かい切磋琢磨できる環境がある。いきいきと働き続けることのできる風土があってこそ初めて、仲間を集いたい、大切な人を紹介したい。と思うもの。

そして、リファラルで入社された方の多くは、お仕事に対する満足度高く、定着率も良いとの結果が出ています。

リファラルが機能する組織こそ、今求められている創造力を発揮できるチームの在り方であり、その土台には血の通う、人と人との繋がりがあるように感じています。

会社員のストレスの8割が対人関係と言われる中、無駄に浪費されてしまう8割のエネルギーを、企業価値を高めるためのやるべきことに集中させることができ、社員一人一人のポテンシャルを掛け合わせ、最大化を可能にするのが、コミュニケーションの力であり、その力を持ってチーム力を発揮することができるのが、メンバーの自主性ややる気、一人一人の意見や能力を引き出すコーチ型のコミュニケーションスキルを持ったコーチ型リーダーの存在です。

私共TCS for companyでは、社内コーチの育成を通じて、一人一人が持てる能力を存分に発揮し、変化に対応しながら新たな価値を創造し続けることができるチーム創り、企業のエンゲージメントを最大化するサポートさせて頂いております。

参考:
・一般職業紹介状況について『厚生労働省』
・DIAMONDonline『「知人紹介」による採用を増やす』

この記事の著者
宮里由布子